2.3. 透過画像の保存

画像の透明部分をサポートするのに使える画像ファイル形式は 2 つあります。 単純二値化透過とアルファ透過です。 単純二値化透過は GIF 形式でサポートされています。 この形式はインデックス化された色パレットのうちの 1 色を透過色として扱います。 アルファ透過は PNG 形式でサポートされています。 この形式は アルファチャンネル という別個のチャンネルに透明度の情報を収めています。

[注記] 注記

GIF 形式はあまり使われません。 GIF のすべての機能とそれ以上の (アルファ透過などの) 性能を PNG があわせもつからです。 とはいえ、 アニメーションのためにこの形式もまだ使われています。

手順6.1 透明部分のある画像の作成 (アルファ透過)

  1. まずは GIMP のマスコット、 ウィルバー君の前回演習に使ったのと同じ絵を使いましょう。

    図6.9 RGBA モードで開かれたウィルバー君の画像

    RGBA モードで開かれたウィルバー君の画像

  2. アルファ透過つきの画像で保存するにはアルファチャンネルが必要です。 画像のアルファチャンネルの有無は、 チャンネルダイアログ を開いて、 赤・緑・青のほかにアルファ値の層があるかどうかで確かめます。 もし無ければ、 画像ウィンドウのメニューより レイヤー透明部分アルファチャンネルの追加 と辿り、 そのレイヤーに アルファチャンネルを追加 します。

  3. XCF 形式の画像は初期状態では背景レイヤーがついてきますがこれは削除できます。 GIMP にはグラデーション作成をサポートする標準的なフィルターが付属しています。 画像ウィンドウのメニューより フィルター照明と投影 サブメニュー内を探してみましょう。 ここはあなたの想像力次第です。 アルファ透過の効果の実演として、 ウィルバー君の背後に後光をつけました。

  4. 画像が仕上がったら、 PNG形式 にエクスポートしましょう。

図6.10 透過効果つきのウィルバー像

透過効果つきのウィルバー像

GIMP 上での作業では背景レイヤー越しに中間色をみて保存された画像の透明部分を確かめる